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抵当権抹消登記

住宅ローンを完済したら

住宅ローンを完済したら


(1)抵当権設定契約書(金銭消費貸借契約書を兼ねているものもあります)
(2)金融機関が発行した委任状
(3)資格証明書
(4)抵当権解除証書

上記のような書類を基に,抵当権抹消登記をすることになります。

住宅ローンを借りてから完済するまでの間,通常は相当の期間が経過しているので

  • 設定者(依頼人)の住所・氏名が変更になっている場合
  • 抵当権者である銀行等に合併等変更があった場合

には,抹消登記と併せて変更登記,抵当権移転登記をする必要があります。

ところで,住宅ローンを完済すると,抵当権が担保としてとっている債権(被担保債権)が消滅するので,附従性の原則(親亀こければ子亀もこけるということ)により,抵当権も消滅します。

そして,登記に公信力はないので,抵当権の登記は無効です。

ここで,「公信力がない」というのは,
ローンの完済によって抵当権が消滅し,登記簿上の抵当権は無効だという言い分
抵当権の登記が残っているから抵当権の登記も有効に存在するはずだという言い分
がありますが,前者の言い分が認められるという意味になります。

もっとも,抵当権が消滅したにもかかわらず,長期間抹消登記をせず,放置していると,後者の言い分が認められる場合も中にはあります。

したがって,理論的・法的には抵当権の登記は無効,つまり,効力を有しないなのですから,必ずしも住宅ローンを完済したからといって抵当権の抹消登記をする必要はないことになります。

では,どうして,抵当権の抹消登記をすべきなのでしょうか?
それは登記簿上抵当権が残ったままでは,その不動産を売却したり,その不動産を担保として新たに融資を受けることが困難等,当該不動産を処分する場合事実上の不利益を被るからです。
無効な登記をどうして国(登記官)は自動的に・自然と抹消せず,残したままにしておくのでしょうか?
最初に思いつくのは,実体法(民法)と手続法(不動産登記法)が別々に分かれているので,両者を統合するシステムが構築されていないということではないかと思います。
理論的理由は「私的自治」にあるといえるのではないでしょうか。
「私的自治」とは,平たくいえば,自分のことは自分たちで判断し行動するというものです。この場合でいうと,自分たちで抹消登記をするということになります。 住宅ローンの完済があった場合に抵当権の登記が自動的に抹消登記されるということは,一見便利なようですが,本来国民がやろうと思えば自分でもできるにもかかわらず,国が私たち国民を,親が子供の面倒をみる(監視する)ように,扱っているといえるのではないでしょうか。
また,実質的理由は,国民(取引の当事者)の申請がないにもかかわらず,抵当権が自動的に抹消されるという制度(仕組み)にすれば,いったん登記された権利関係(この場合でいうと抵当権設定登記)がその後,住宅ローンの返済期間が終わるであろう10年・20年の期間,返済が確実にされているか否かを追い続ける人が必要になってきて,その分公務員を増やす必要が生じ,「小さな政府」ではなく「大きな政府」になり,結果的に国民が負担する税金が増えるということになってしまうのではないでしょうか。
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